朝、いつも通りの時間に起きる。
そしていつも通りに掃除を始める。
「コマ兄、おはよう。」
美子はいつもよりちょっぴり早く起きてくる。
「おはよう、今日は早いね。」
「うん、何か手伝わないといけないかな、って。」
美子は感心な子だと思う。
「そっか、ありがとう。じゃぁ、お布団畳んで。」
思いついた仕事を頼む。
「起きてすぐにたたんだよ。」
「あぁ、そう、えらいね、じゃぁ…」
いつもはぼくが外を掃除して、女神様が中を掃除する。
「じゃぁ、中の掃除をお願いするね。」
「うん、わかった。」
美子は中に入って行った。

 朝食の後、お茶碗の片付けや洗濯をする。
「女神様と美子と3人でしてるから、二人だと結構大変だんね。」
ぼくは言った。
「そうだね、いつもよりお仕事が多いよ。」
さすがに美子は疲れているようだ。
「少し、休もうか。」
ぼくは美子の好きな絵本を読んであげた。

「ねぇ、今日の晩御飯、ぼくに任せてくれるかい?」
ぼくは美子に聞いた。
「うん、お願いするよ、でも、それはいつものことだよね。」
「あ、そっか。」
よく考えれば、美子は小さいから火も包丁も使わせないことになっていた。
「今日は何を作るの?」
「オムレツに挑戦しようかな、って。」
ぼくは不器用なので卵をまくことができない。
でも、女神様がいない間に何かできるようになりたいのだ。
「やったぁ、楽しみにしているね。」
美子は喜んでくれる。
今日はがんばってオムレツを成功させよう、ちょっと気合が入った。



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