ぼくたちは、今外を歩いていた。
なんとなく、冷たい空気を吸いたくなったのだ。
「寒いと、星がきれいですね。」
ぼくは、空を見上げしみじみという。
「そうねぇ・・・きれいねぇ・・・」
女神様がうっとりと答える。
美子は寒いといってずっとぼくにおんぶされてた。
そしたらいつの間にか寝ていた。
散歩に行って帰る途中なのだ。

 しばらく歩いていて気が付いたのだが女神様が
空を見上げて何かを探しているようだった。
「探し物は何ですか?」
ちょっと聞いてみる。
「えっとね・・・あのあたりかな・・・?
あの一番明るい星だったと思う。
あの辺の星座をおおいぬ座って言うのよ、確か。」
ぼくは空を見上げる。
一番明るい星は見つけた。
星座というのは正直よくわからない。
「おおいぬだから、あなたと一緒ね、コマ。」
女神様が続ける。
「よくわからないけど、きれいですよね。」
一番明るい星を見ながら、ぼくは答えた。

「あ・・・」
ぼくは空を見ながら気が付いた。
「あの明るい星、ほかの明るい星と三角形になってないですか?」
「あぁ、そうねぇ。あれは冬の大三角って言うのよ。」
帰り道、女神様はいろいろと星の話をしてくれた。
「外国のお話が多いですね。」
「星座ってそんなものなのよ。」
ぼくは帰りながら、明日星座の本を買おうかな、と思った。

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