お祭りを見てみたい、と思ったので、バイト先の神社に早めに行ってみた。
そこは、明るく華やかで、いろいろなお店が出ていて、とても楽しそうだった。
やぐらのまわりを、輪になって回りながら踊っている人たちがいた。
「楽しそうだな・・・」
ふとつぶやく。
「一緒に踊ってきたら?」
後ろから、声をかけられる。
「ん・・・?」
振り向くと、池の主さんがいた。

「あら、こんばんは。」
「こんばんは。夜のお仕事、がんばってくださいね。」
池の主さんと少し話をした。
今は、休憩時間らしい。
名前はれんさん。
池の主だけど、今はここの神様と仲良くなって、今は巫女さんの仕事を任されている、ということだ。
遠くで、お祭りの景色がとてもきれいに見える。

「そろそろ、戻るね。じゃぁ、また。」
しばらく話した後、れんさんが言った。
「えぇ、また。」
そう返事をして後姿を見送る。
もうすぐお祭りも終わる。
そしたら、解体作業だ。
ぼくは、なんとなく星空を見上げた。


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