目が覚めると、もう9時を過ぎていた。
「あらら・・・寝坊しちゃった・・・」
顔を洗って、お茶の間へ行く。
「おはよう。珍しく遅かったね。」
「おはようございます。寝坊してすみません・・・」
「コマ兄、昨日は何時くらいに帰ってきたの?」
「11時過ぎくらいかなぁ・・・」
いつもは、9時くらいには寝る。
だから、昨日は相当夜更かしをしたことになる。

 掃除も朝食の準備も、全部していただいていた。
「うぅ〜・・・悪いことしたなぁ・・・」
朝食のパンをかじりながら、謝る。
「いいのよ。昨日は初めてのバイトだったんだし、気にしないで。」
「すみません・・・」
「バイト・・・どうだった?」
「楽しかったよ。いろいろな人と仲良くなれたしね。」
今日の朝食は、昨日のバイトの話だった。
そこで、ひとつ提案をする。
「えっと・・・バイト代入ったから・・・夜はみんなで外食しません?」
「そんなに気を使わなくていいのよ。
女神様はそういってくださる。
「いえ・・・迷惑もかけましたし・・・初めてのバイト代だから、二人のために何かしたくて・・・」
「どうする、美子?」
「晩御飯・・・食べに行きたい!!」
美子は大喜びだ。
「そうねぇ・・・じゃぁ、せっかくだから、みんなで行こうか。」

 その夜、食べに行く店をいろいろ話し合った。
近所のイタリア料理店に決めた。
ぼくも女神様も美子も、満場一致で
「スパゲッティが食べたい」
ということになったから。


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