旅館について、最初に温泉に入ることになった。
部屋の鍵は女神様が持っているので、女神様と美子があがるまで
ぼくは待っていなければならなかった。
自動販売機の前にいすがあったので、そこで座って待つことにした。
自動販売機を見ながらため息をついた。
「100%のオレンジジュースが無いよ・・・」
ぼくはオレンジジュースは100%とこだわりがあった。
「あ・・・」
ポケットをいじると、お金は部屋に忘れてきていた。
いずれにせよ、買えなかったのだ。
ちょっと残念。
「本でも持って来ればよかったかなぁ・・・」
なかなか出てこない二人を待ちながら考える。
10分くらい待っただろうか、ようやく聞き覚えのある話し声が聞こえてきた。
「あら?コマ?」
「もしかして、待ってたの?」
「えぇ、まぁ・・・」
「本でも持ってきていればよかったのにね。」
美子が言う。
「女のお風呂は長いものよ。」
いまさらそんなことを言われても困る。
ぼくは苦笑いをした。
ぼくたちは、3人で1本のジュースを飲んだ。
お風呂上りだから、みんなのどが渇いていたのだ。
「さて、部屋に着替えを置いたら行きましょう。」
女神様が言う。
今日の予定は、温泉の後近くを散策することにしていた。
戻る