「あっはっはっはっはっはっはっはっ!!!」
とにかくぼくは笑った。
もう、おかしくておかしくて仕方がなかった。
「普段から明るいが、まさかここまで笑い上戸とは・・・」
「まったくもって予想外だったなぁ・・・まぁ、もういっぱいビールを飲め」
そういうと、ご近所の狛犬さんがぼくにビールをついでくれる。

 今日は、近辺の神社の新年会だ。
ぼくの知らない神社からも結構人(?)が来ている。
もちろん、女神様も美子も一緒に来たが、それぞれ神社での役割に分かれて飲んでいる。
「美子は巫女さん扱いだったのか・・・知らなかった。」
「私もはじめて知ったよ。」
「あそこにはれんさんがいて安心できるし、ほかに役割を思いつかなかったのよ、まさか狛犬扱いするわけにも行かないし。」
そんなこんなでそれぞれ自分の場所に行き宴会が始まったのだ。

「申し訳ありません、まさかここまでベロンベロンになるとは思わなくて・・・」
「うちでもそんなに飲まないからね・・・自分の限界を知らなかったんでしょ。」
もうね、ことばはあたまにはいってくるけどいみがはいってこない。
めがみさまとごきんじょのこまいぬさんがはなしていることだけしかわからない。
「コマ、帰るよ。」
「コマ兄、大丈夫?」
めがみさまとよしこがきたがなにをいってるのかあんまりわからない。
「立てる?」
「ん・・・わかりません・・・」

 ぼくはおといれにいかされてそのままめがみさまにせおわれてかえることになった。
「コマ、大丈夫?」
「ん・・・たぶん・・・」
ぼくはいつもよりおおくまばたきをしている。
よこをよしこがあるいている。
「ごめんね・・・ほんとはぼくがよしこをおんぶしてかえらなきゃいけないのに・・・」
「ううん、いいの、私、歩くの好きだから。それに、おいしいものたくさん食べたしね。」
ぼくはじぶんがあるけなくなるくらいよったのがもうしわけなくなる。
「ねぇ、星がきれいだよ。」
よしこがそらをみあげていう。
「あら、本当ねぇ・・・」
めがみさまもそらをみあげる。
「ねぇ、女神様・・・」
ぼくはそらをみながらきいた。
「どうして、冬の夜空ってあんなに星がきれいなんですか?」
「そうねぇ・・・」
めがみさまはすこしかんがえてからしずかにいった。
「恋人達が寄り添って空を見上げるように、かな。」
ぼくはそのこたえにまんぞくしてそのままねむってしまった。


戻る