「うわ・・・寒い・・・」
ぼくはタカシくんの家に入るなり言った。
「冷房は18度に設定してるんだよ。」
タカシくんが言う。
あれから、しばらくタカシくんは神社の木陰に来ていた。
「電気屋さんが来るまで、少しかかるんだって。
時期はずれのお盆休みで少しかかるって言われた。」
来るたびに、そんなことを言っていた。
初めて涼みに来て3〜4日たったころ、タカシくんはぼくに言った。
「明日、修理に来るんだって。だから明後日にでも遊びに来る?」
ぼくは、タカシくんが来るたびに冷たいお茶を出していた。
だから、そのお礼をしたいとのことだ。
「じゃぁ、明後日は時間を作るよ。」
初めての人間の友達。
人間の住む家。
ぼくはとても興味があった。
タカシくんの部屋にあがりこむ。
お菓子とジュースをを出してくれる。
部屋の中は、小ぎれいに片付けられている。
「ん・・・本棚に、本じゃないのがあるね。」
テレビで見かける、巨大ロボットや宇宙人が所狭しと並んでいる。
「へっへっへ・・・いいだろ」
タカシくんは自慢げだ。
ちょっとうらやましい。
「うん、すごくいい。」
ぼくは答えた。
タカシくんの家には、ロボットや、漫画本やゲームがたくさんあった。
夕方まで、趣味の話や、ゲームや漫画本で盛り上がった。
「なんか、ロボットがたくさんあった。巨大ヒーローとかもあった。
女の子の人形もあったけど、それはよくわからない。」
晩御飯のとき、女神様と美子に話した。
「それってオタク?」
美子が面白そうに聞く。
「わかんない。多分。」
ぼくは答える。
「でも、いい友達になれそうよね。コマもロボット大好きだから。」
女神様が言う。
「えぇ、いい友達です。」
今日の晩御飯はタカシくんの話で盛り上がった。
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