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はなのはね思い出ノート

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さげもんめぐり
00年3月

福岡/柳川



「さげもん」というのは、九州の柳川地方に伝わる風習で、
女の子の初節句のときに、お雛様と一緒に飾るもの。
柳川では女の赤ちゃんが生まれると、その子の健やかな成長を願い、
母親はもちろん、おばあちゃん、親戚のおばさんたちの手によって、
着物の端布などで縁起のよい鶴、兎、這い人形などが作られます。
そして、初節句に間に合うように贈られたさげもんが、
雛壇の両脇にお部屋いっぱい飾られます。

この風習を後世に伝え残すべく行われているのが「さげもんめぐり」で、
いってみれば、さげもんを飾るよ、見せるよ、というおまつりのようなもの。

母と博多に旅行した時、電車で久留米の先の柳川まで足をのばしました。
柳川で、「掘り割りめぐり」の船に乗ろうと。
それを思いついたのは、映画「東京日和」で、中山美穂さんの演じる
主人公の妻が、川につながれた船の上に乗り込み、眠ってしまう・・・
というシーンがあって、とても印象に残っていたから。

船は、1時間半くらいかけて古い城下町・柳川の掘り割りを
ゆっくりまわってくれて、とても悠々として、実によかったです。
しかも、普段は有明で漁師さんをしているという船頭さんが
からからと明るくて、おもしろくて、楽しくて。

このとき、ちょう『さげもんめぐり』の時期で、知らずに行ったのですが、
あちこちの家に飾られたさげもんが水路から見えて、
(水路から見えるように飾るイベントかな?)
とても素敵で得した気分でした。

これは船着き場に飾られたおひなさま。
んー、なんだこの見えにくい写真は。ごめんなさい。
船客相手に甘酒などを売る店があって、船に乗ったまま
買うことができます。気のいい船頭さん、もちろんそこへ寄ってくれます。
ワンカップ入りの甘酒を飲みつつ、すでに春うらうらの柳川で
ゆったりした時間を満喫したのでした。

柳川はジョン・レノンの妻オノ・ヨーコのおじいさんだかの出身地だとか。
あと、松岡修三は柳川高校に通ってたそうです。

柳川はうなぎ(若松屋)もおいしくて、すごく素敵なところでした。


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