機械式掛け時計修理の様子

■1■分解掃除します ■2■針と文字板を外す
EIKEISYA(えいけい舎?)30日巻。 普通の人は、長針、短針と言います。時計屋さんは、「はり」といいます。くし歯が変わった形をしています(Vの上に円弧がついたやつ)。
■3■機械を取り出す ■4■ゼンマイを拭く
機械は、時計のケースにネジ4つ〜8つでとめられています。 左下の写真のゼンマイ戻しで、ゼンマイを戻し、キッチンタオルで拭き上げます。ゼンマイ同士の摩擦による汚れ、サビ、古い油を拭き取ります。(この作業は、歯車を洗った後の方がいい?)
■5■ゼンマイを外す作業1 ■6■ゼンマイを外す作業2
■4■で戻したゼンマイを一杯に巻き(本当は少し、余裕を残す)、鉄のワッカをはめます。そして、ゼンマイを戻せば、動力の伝達がなくなります。 鉄のワッカ。名前があります(調べておきます。)。
■7■汚れを取る ■8■灯油であらう
荒汚れをキッチンタオルで取っています。 灯油で部品を洗います。自動車整備士が、ガソリンで部品を洗うのと同じです。
■9■ホゾ穴を掃除する ■10■チェック
柳の木を使うほうが、掃除しやすいようですが、私は爪楊枝を小刀で削って使います。時計のケースやブレスにこびりついた汚れを取るときにも爪楊枝を使います。 仮組みして、ホゾ穴が広がっていないか確認します。
■11■修正する箇所をマークする ■12■タガネで修正する
広がっているホゾ穴をどの角度から叩いて修正するかマークします。(後で消します) 写真撮影用に変な持ち方をしています。金床に地板を載せてタガネで広がったホゾ穴を叩いてしめます。
■13■ピンカナをチェックする ■14■組み立て
歯車の歯がピンになっているものがあります。このピンは、上下に少し余裕があり、くるくる回ります。これが回らなければ、歯がちびやすくなります。(ウオッチ用の高いピンセット使っています。ダメです。) 古い時計は、ネジやナットが今の規格に合っていないため、ヤットコでまわすことがあります。
■15■注油 ■16■ゼンマイを復活させる
この注油器は、壊れました。今は、違うものを作って使用しています。摩擦する可能性がある箇所すべてに注油します。 もうすぐ完成。
■17■ゼンマイに油を塗る ■18■調整
ゼンマイのすべりをよくするため、ゼンマイ油を塗ります。 振り子が「コチ」「コチ」と同じ間隔で鳴るように調整します。(完成!作業時間3時間BY息子)


あとがき

私の作業は、りっぱな時計職人が見ると、「時計屋さんのまねごと」と言われるかもしれません。当ホームページの内容に間違いや、こうした方がいいと言う意見等がございましたら、ご連絡をお願いいたします。
時計の技術書や工具をあつめて、日々勉強しております。よろしくお願いします。

                                           浜田 康彰


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