今朝はいつもより少し遅く目が覚めた。
ぼくは背伸びをする。
「ん・・・んんん・・・あ、おはようございます。」
そこへ女神様が来た。
もうすっかり正装している。
「あけましておめでとう、コマ。」
「あ・・・明けま・・・?」
「新年の挨拶よ。去年教えたでしょ。」
「あ・・・そっか・・・」
この神社での2回目のお正月。
去年はわけがわからないままにすごした。
「えっと・・・明け・・明けまぎ?」
「あけまして。」
「あけまして。」
「おめでとうございます。」
「おめでとうございます。」
「ちゃんと言えたね。来年はちゃんとできるね。」
女神様はうれしそうに言った。

「あけましておめでとう。」
女神様と話をしていると、目を覚ました美子が後ろから声をかけてきた。
「あけましておめでとうございます。」
ぼくたち3人はそれぞれ新年の挨拶を交わした。

「お雑煮ってどうやって作るんですか?」
女神様が作るのをぼくは横から見ながら聞く。
「お雑煮は冬のお野菜をたくさん入れてだし汁で煮込むのよ。」
「へぇ〜・・・すごいなぁ・・・」
ぼくはお雑煮を見ながら言う。
「コマは汁物ってあんまり作れないからね。」
女神様はお雑煮を作りながら答える。
これができたらみんなで朝食だ。
ぼくはわくわくしながらそれを見ていた。

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