盛岡散策
「でんでんむし号」で巡る盛岡市街

旅の２日目は、半日、盛岡を観光することに。
ホテル１２時発のシャトルバスで出て、４５分ほどで盛岡駅到着。
この日、早朝までは空が煙って全く見えなかったのですが、しだいに空がくっきりと澄んできて、
午前中の入浴時には露天風呂から岩手山が見えたのです。
バスの車中でも、ずっと、岩手山の雄姿を楽しむことができました。

今日は盛岡の市街地を循環するバス『でんでんむし』を使って街歩きをします。
まずはでんでんむしの一日乗車券３００円を購入。
１回乗車１００円のでんでんむしが一日乗り放題になる券で、３回以上乗ればモトがとれる計算。

盛岡駅前発のでんでんむし左回りに乗り込み、向かうは川徳！
川徳の地下にある『白龍（パイロン）』で盛岡名物じゃじゃ麺を食べるため。
『白龍』本店は日曜休業なのですが、ここなら、川徳が開いている限り大丈夫！
菜園川徳前下車。

午後１時半頃、店に着いたら、あらま、行列が。さすがは地元の方も並ぶほどの人気店。
じゃじゃ麺はサイズが大中小から選べます。ほかのお客さんに供されるじゃじゃ麺を見て検討した結果、中でもかなりの量とみて、ふたりとも小に決定！小はなんと３５０円、うーん、安い。「ちーたんたんつけますか？」「はい！」。
じゃじゃ麺はやわらかくてあたたかいうどんにからむ肉味噌と、キュウリの歯ごたえが美味しい。テーブル備え付けのニンニクを加えるとさらに風味アップ！

じゃじゃ麺をちょっと残して卵を割り入れ、よく混ぜて店員さんに預けると・・・じゃーん！
立派な『ちーたんたん』になって帰ってきます。漢字だと『鶏卵湯』、たまごのスープ。
シンプルだけれどとても美味しい。これまたニンニクを加えると風味がいちだんとアップ♪
ちーたんたんはプラス５０円のオプションメニューですが、地元のファンならこれで仕上げるのが普通とか。いやあ、すごくおなかいっぱい！
＊白龍じゃじゃ麺のさらに詳しい情報はこちら＊

盛岡名物じゃじゃ麺を堪能したあと、川徳デパートから歩いてすぐの岩手公園へ。
岩手公園はかつて不来方（こずかた）城とも呼ばれた盛岡城の跡。建物はすでにないので、松本城など天守閣の残るお城を見たときのような「おぉーっ」という感動はありませんが、石垣が往時の面影をとどめています。雪に埋もれた城址はとても静か。

本丸付近の写真。
左：台座だけが残された銅像
真ん中：本丸のあった付近から遠くを見やると、冬の低い太陽が木のあいだにきらり。
右：本丸跡
盛岡城というと「不来方のお城の草に寝ころびて空に吸われし十五の心」という石川啄木の歌が有名です。
啄木はこの城内のどのあたりで寝ころんで、空を見上げていたのでしょう。

岩手山が見えました！ビルに隠されているのが残念ですが、
雪をいただいた山はきれい。

本丸からちょっと下りたところで、本丸の方を振り返ってパチリ。
石垣に橋がかかっています。

盛岡城から岩手山を望む方角はちょうど市の中心部で、建物が建ち並んでいます。かつてはここが一番高い場所で、岩手山の悠々たる姿を裾野からまるごと眺めることができたのでしょうが、今はいい場所を探してやっとこんなふう。
南部片富士とも呼ばれる岩手山は、見る場所によって片側半分だけが富士山のように見えます。ほんと、富士山が左肩を上げて、その肩がうんと長くなったような、面白い形。

岩手公園をあとにし、岩手公園バス停で再びでんでんむしに乗り、盛岡バスセンター（神明町）下車。歩いて、日本酒「あさ開き」の蔵元へ。酒蔵見学と試飲がめあて。凍ってツルツルの道を１ｋｍ以上歩いてたどり着いたものの、見学は・・・蔵といっても近代的なつくりで、なんとなく趣が・・・。こじんまりしていて、昔ながらの酒造りをしている方が好みかな。でもでも、試飲は５種類あって、それなりに楽しめました。来場記念にクリップもくれたし、あは。
ここでも、日本酒で漬けた梅酒（最近凝ってます）がありました。友人はお酒が苦手なだんなさまのために、アルコールなし、無添加、昔ながらの甘酒を購入。私は、ここでしか買えないうえに毎日本数限定というので、蔵出し大吟醸生原酒を購入。
気付けば陽も少しずつ傾いてきて、そろそろ駅へ戻る時間・・・

「あさ開き」の昭和旭蔵から盛岡（中三前）バスセンターまで歩き、そこからでんでんむし左回りで盛岡駅へ。これでコースを一周。乗ったのは３回、１日フリー乗車券の購入額とピッタリ。損も得もしなかったけど、乗車券が残る分、嬉しい。
北上川に架けられた旭橋の上からは、岩手山が！悠々と流れる北上川に南部片富士、とっても盛岡らしい風景。夕暮れの情緒とあいまって、なんだか懐かしい気持ちにさせる風景。