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春の山梨・信州 青春18きっぷ旅 2005年3月 【5】

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奈良井宿で江戸の旅人気分
木曽路の春をゆく


松本駅

さて、一夜明けて旅は2日目。今日もよい天気。
松本駅は駅ビル方式の建物ですが、
それ以前の木造駅舎時代の表札が掲げられていて、往時を偲ぶことができます。
その松本駅から、電車で奈良井宿へ。


 10:19松本発中津川行きの各駅停車に乗って、
 青春18きっぷでゆくプチ旅2日目スタート。
 列車には同じく18きっぷトラベラーが数組乗り合わせていました。

 塩尻駅。塩尻の西の山裾に広がる桔梗ヶ原は、ワインの名産地。
 というわけで、ホームに点在する待合室も、ブドウの絵柄、
 ガラスをモザイク状に組んであり、なぜかやけに凝ってる。
 塩尻で線路は中津川・名古屋行きと甲府・東京行きに分かれ、
 塩尻を出てほどなく、洗馬駅あたりから列車は木曽路の山あいに入る。
 木曽路はすべて山の中、と書いたのは、島崎藤村だったか・・・。

 奈良井駅に到着!駅舎がすてき。
 奈良井宿は中山道六十九次のどまんなかなのだそうで、
 「どまん中キャンペーン」ののぼりが立っている。
 中山道最大の難所と言われた鳥居峠をひかえる奈良井宿は、
 峠越えにそなえて宿をとる旅人が多かったため、
 江戸時代には「奈良井千軒」と言われる賑わいをみせ、
 木曽路十一宿のうちで最も栄えた宿場町だといいます。

 奈良井駅は、駅舎の中も味がある。待合室は和のムードたっぷり。
 地元の小学生のお習字が貼られているのがなんとも
 ローカル線ならではの風情でよい。

 奈良井駅を出て左へ歩くと、すぐ、奈良井宿。
 駅から近いのは、各駅停車の旅人にはありがたい。

 現在では、「奈良井千軒」と言われた頃の賑わいはとうに
 影をひそめ、ただ、しっとりとした趣を残すのみ。
 それでも、江戸時代の面影を求める観光客は多いけれど。
 たくさんの人馬が行き交った頃の賑やかさを想像し、
 江戸時代の旅人の気分になってみる。
 それにしても、昔の人はここから名古屋や京都、大阪、
 あるいは江戸まで、はるばる歩いて旅したのだから驚いてしまう。

 町のところどころに、こうした水飲み場があるのは、
 すぐ背に迫った山から湧くからか、宿場町だった頃の名残か。

 こちらも水飲み場。水は蕩々と流れていますが、
 飲む人はいるんでしょうか。奈良井宿は、駅舎の中も味がある。

 江戸時代にタイムスリップしたかのような家並みが続く。
 「宿がおおいなあ」と思ったけど、そうでした、宿場町なんですよ
 当然ですね。今度は泊まってみたいものです。

 鍵の手に立つ一本の木。

 郵便好きの私、奈良井でももちろん郵便局を訪ねます。
 「木造民家造りの奈良井郵便局 この先50m→」と案内もあって親切。
 ほかの道からも行けますが、ぜひ、この案内板のある細い路地を
 通ることをおすすめします。ヒミツの場所にでも行くような楽しい気分。
 路地をぬけたところにお寺さんの鐘があり、それがまたいい感じ。

 木造民家造りの郵便局。なんとも素敵なたたずまい。
 そばには、懐かしの丸ポスト!

 こちらはたばこやさんの前に設置された郵便ポスト。
 これまた懐かしい!ちゃんと集荷があります。
 その上にある小さいポストは、このおうちの方のポストだから
 投函しないようにしなくちゃいけませんね。

 駅の窓口。なんでしょうこの、あふれだすレトロムード。
 この駅舎は、いつのものなんだろう。
 昭和20年代とか、30年代とか?

 駅のホームを渡る橋の上から、中津川方向の線路を撮ってみました。
 奈良井宿は、写真だと線路の右側にあります。
 線路の左側に奈良井川、川の向こうが国道19号。

 この電車に乗って、塩尻へ戻ります。
 次は、塩尻のワイナリーをめぐります!

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