恥ずかしながら、私は、この歳になるまで、実家の母のために 針仕事をしたことがありませんでした。
母も、母の妹(叔母)も、手先の器用な人なので、私のする事が 子供の頃から 見ていられなかったのでしょう。
私も、中学生や 高校生の頃には、人並に(笑) レース編みや 手芸にも興味を持って、挑戦してみた時期も あったのですが、母や 叔母から見れば、「不細工な 出来映え」 だったのでしょう。 「貴女は、ブキッチョだ」 と烙印を押されて〜〜〜、段々、やる気が失せたような 気がします(苦笑)。
そんな訳で、成人してからは、食い気一本、針仕事は、全て、母任せでした。
私の 若かりし青春時代は、ミニスカート・パンタロンが 全盛の頃で、母は 私の靴のヒールの高さに合わせて、パンタロンを セッセセッセ と、こまめに 直してくれていました。
そんなこんなで、私自身が 針を持つのは、ボタンが取れた時くらいに なってしまいました。
それが、先日、実家の手伝いに 行った折、一緒に出かけた母の ブレザーの飾りボタンの 金具の一部が外れたボタンが 一つあるのを見つけて、母に言うと、スペアのボタンを 探し出してきて、私の前に 置きました。
その時の雰囲気で、私に 付け替えて 欲しいのかな?!・・・と察して、「付けようか?」 と言うと、うなずくので、内心 驚きました。
本当に 初めて、母のために、私が 針仕事をしました。
『 たった一つの ボタン付け 』 でしたが、私にとっては、何とも 感慨深い 出来事でした。
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