COLUMN
いつも ありがとうございます


制作者・・・・坂田みどり(妻 パソコン歴 六年半になります)


 276    私の絵の教師 (瑞来記)
更新日時:
2004/03/17
今は、もう失くしてしまっているので、私の記憶に頼る他はないのですが、1964年4月号の 『芸術新潮』 に 「ダリの採点」 と題する紹介記事が掲載されました。 それは、当時、現代絵画の寵児の一人であったダリが、ヨーロッパ絵画の歴史的巨匠達を自分の<好み>で<裁定>してみせた興味津々の読み物でした。 その時の私には、そのダリの<見識>に妥当性があるのかどうか判定する能力が有りませんでしたが、フェルメールとかブークローとか、聞いた事のない画家の名前があがっていて、特に、フェルメールという未知の画家に破格の高得点が与えられている事に驚いて、その号で紹介されていた 「音楽のレッスン」 というカラー印刷を切り抜いて、その後10年位大事に持っていたのでした。
ところが今月号(2004年3月号)の 『美術の窓』 のダリの特集に、その採点表が<簡単に>紹介されていました。 “1600円は高いなぁ”・・と思いながらも、その1ページのために買い求めました。 改めて<点検>をしてみて、悪くない<趣味>と思いました。 フェルメールを別にすると、あと、ヴェラスケスとラファエロが高得点です。 採点は次の九つの項目 「技術」 「霊感」 「色彩」 「主題」 「天才」 「構成」 「独創性」 「神秘性」 「真実性」 からなっています。 私には 「霊感」 と 「天才」 と 「独創性」 がどう違うのか不明ですが、項目の分類は、誰がやっても納得のいくものにはならないでしょう。 私の今の興味からいえば 「霊感」 を一番注目したいところです。
私の実感では<再現>の絵画の出来栄えは、とどのつまりは<輪郭線>の表情づけの<完璧さ加減>に尽きると考えています。 我が家の壁に貼ってあるフェルメールの 「牛乳を注ぐ女」 とヴェラスケスの 「水売りの男」 のポスターの<輪郭線>は精妙を極めていて、“そう思い、決めて視ない限りは” 現実の輪郭は<その様>には視えないだろうと思わせる<処理>がなされています。 その<処理>に名詞を与えるとすれば 「霊感」 がよいのかなと考えています。
ちなみに 「霊感」 の項目で20点満点の満点を貰っているのはフェルメールだけです。
私の絵が行き詰った時には、フェルメールやヴェラスケスの 「霊感」 を勉強する事にしています。

 277    美空ひばり<そのU> (瑞来記)
更新日時:
2004/03/10
何事につけても<皆で渡れば恐くない>という心理は誰にも肯ける感性の一つであると思います。
美空ひばりの<愛好>についても<味方>があれば<満足感>が違ってきます。 誰々と誰々という様に名前を挙げて数の多さを証明する事もできませんから、ここでは一人だけですが強力な<助っ人>を紹介します。
吉本隆明は 「情況としての画像」 (河出文庫)で、美空ひばりについて二回触れています。 彼は、美空ひばりを評して 「クラッシックの歌手の世界でも、ニューミュージックの歌い手の世界でも、ジャズやヨーロッパ調の歌唱の世界でも、美空ひばりに匹敵できる歌手は、まったく存在しないとおもえた」(184P) と特三ツ星の讃辞を送った後で、 「ひばりの佐渡情話」 を引きながら、彼女の歌の特徴を次の様に語っています。 「メロディーが分節化し、つぎに言語化して、歌詞の文句と二重になっていることだ (中略) これは言語でさえ音譜化し、メロディーにひきこんでしまう西欧の声楽とまるで反対のようにおもえる」(186P) この文章の初出は1989年8月と記録されていますが、「メロディーが分節化する」 とはどんな内容をいうのか、何年か前に一度読んだ時も、今回読み返してみても判りません。 <佐渡情話>を注意深く聴いてみましたが 「あ、そうか!」 とはなりません。 それではと手掛りを探して、手持ちの<在庫本>である藍川由美著の 『「演歌」のススメ』(文春新書)を開いてみました。その第三章は 『「古賀メロ」解剖』 という<ためになる>力作なのですが、その中で少しは<近い>のかなあ、と思った箇所は 「歌の旋律に母音で歌われる音符が多く含まれており、こうした母音歌唱を<うみじ>という。(中略)音程が変わるたびに、母音を発音し直しながら歌い継がれる」 というくだりでした。(全く見当違いかもしれませんが・・・)
今回は<無理をして>勉強しましたので、その報告でした。
 
( 吉本隆明・・・1924年〜 東京都生まれ。 詩人、評論家、吉本ばななの父 )

 278    <予告>
更新日時:
2004/03/03
今日は「雛祭」・・・二月は中旬以後、暖かい日が多くて有難かったです。 瑞来さんも二月の陽気に後押しされて、やっと<冬眠生活>から起き出して、活動を始めております。 今週中には 「とりあえず、新作発表」 できそうです。
描き起こしの最初の一週間は、構図を決め、絵具を使い始めると、あとはモデルの“なま物”との競争・闘いで必死の形相になるので、私もピリピリ・・・・・いつもの事ながら緊張します。 今は、なま物から、瓶・木片・真珠など、変化をしないものに移ったので、ちょっとホッとしております。
今暫く、お待ち下さい。

 279    美空ひばり<そのT> (瑞来記)
更新日時:
2004/02/25
私が初めて映画館で劇場映画を観たのが、美空ひばりの主演映画でした。
小学校三年生か四年生であったはずですが、教師の引率で一学年全員 (約70名)で、学校から40分位はかかったであろう 「錦座」まで、ぞろぞろと集団で歩いて行ったのでした。 私は、美空ひばりの名前を知らなかったので、道すがら、兄や姉のいる同級生から美空ひばりの何たるかについて解説を受けた事を憶えています。 ずっと後になって、少し当ってみた所では、それはおそらく 「あの丘越えて」 という映画であったろうと推測されました。 映画の内容は勿論、ひばりの容姿も具体的には何も憶えていませんが、少年が期待した様な<美少女>ではなくて落胆した事が、その時の印象でした。 しかし、それから後も、彼女は東映時代劇のヒロインとして、しばしばスクリーンで出逢う事になるのですが、アイドルとしては嫌いではないけれども、ファンとも言えないといった付き合い方であったと思います。
彼女の歌を真面目に聴く様になったのは、それからもずっと後の40代になってからでしょうか。 私の好きな彼女の歌は 「港町十三番地」までの、いわば<少女時代>の歌です。 「越後獅子の唄」か 「悲しき口笛」あたりが私の体質だと感じています。 (思い出の 「あの丘越えて」も好きですが)
彼女のオリジナルの曲以外にも 「湖畔の宿」 「荒城の月」 「湯の町エレジー」等、しみじみ聴き入りますが 「人生劇場」は感心しません。 不思議です。

 280    母の着物 (みどり)
更新日時:
2004/02/18
私の実家は、小さな呉服屋を営んでいて (今は、父が高齢で閉じましたが) そのせいもあってか母(78才)は着物が好きな人で、私が子供の頃の記憶は、寒い時期は必ず着物でした。 その頃、普段の着物はウールが主流で “家の中用” “近所のお買い物用” “一寸そこまでお出かけ用” と、三着くらいを一日の間にも何度か着換えて、グルグル着廻ししていました。 (私など、冬の間は終日ユニクロでラクチンファッションですが・・・・・)
そんな母も、十数年前、ひどい五十肩 (六十肩?!)で帯が結べなくなり、好きな着物も着られなくなって残念がっています。
そんな訳で、最近は、母の着物を私が譲り受けて 「これは弟の小学校入学式の時に着ていた」 とか、「これは、初めて四国の我が家を訪れて来てくれた時、西条・加茂川の土手で土筆を一緒に摘んだとき着ていた」 とか、思い出と一緒に、大切に着させてもらっています。
 
只、残念なのは、小柄な母と、大柄な私と、体格が全然違うので、全て仕立て直さないとサイズが合わなくて、右から左に、すぐには着られないことです。


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