私の父も母も、隣町川之江の生まれ育ちです。 家内は広島の生まれ育ちですが、両親は共に今治市の出身です。 何が言いたいかといえば、私達夫婦の両親は四人とも愛媛県東予地方(今治市から、川之江市までの瀬戸内海沿岸)の出身なので、私達二人には東予の文化的な共通の体験が少しはあるということです。
ある時、昼御飯にきな粉のおむすびを食べながら「美味しいね」と言うと、家内が「でも、このきな粉のおむすびでは、小学校の頃、恥ずかしい思いをしたのよ」と言って、母親が遠足のお弁当に、いつもきな粉のおむすびを作ってくれて、ある時、周囲の生徒から奇異の眼差しを受けて少しきまりの悪い思いをしたという思い出話をしました。私が「広島では、きな粉のおむすびを食べないんだ」と言ったら、「そうだと思う」と家内が答えて、それから話が発展して、ひょっとしたら、きな粉のおむすびは日本全国でも東予地方だけに限られているのかもしれないという結論になったのです。
(間違っていたらごめんなさい、他所の地方で食べておられる方がありましたら、お知らせ下さい)
きな粉のおむすびを知らない人のために解説をしておきますと、海苔の代わりにおむすびの表面にきな粉をまぶします。ここで暮々も間違わないでほしいのは、絶対に、きな粉に砂糖を入れないことです。そのままのきな粉をまぶします。
愛媛県には、全国に誇れる美味しい食べ物が少ない所だと感じていますが、この<きな粉のおむすび>は、南予地方の<さつま>と共に、一度、お試しあれとすすめたい一品です。
私(みどり)にとって、おむすびといったら「きな粉」だったので子供心に傷ついて、印象的に覚えています。
それで今回、瑞来さんが<きな粉のおむすび>についてコラムを書くというので、広島のメル友五人に聞いてみたり、インターネットで調べた所、一部、香川、富山、岐阜にもありました。
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