<愛聴盤>という時、常識的な感覚では、ここ1〜2年の間で比較的よく聴くディスクというぐらいの意味でしょうか。 所で、ここで話題にする私の<愛聴盤>というのは、もう十年以上も前にたまたま店頭に並んでいたものを買ったCDですが、それから恐らくは週に一度くらいは性懲りもなく光を通してきたと思います。
タイトルは<任侠股旅演歌>(KING KICX 8122 1991発売)と銘打ったCDで、前後10人くらいの歌手が都合20曲を歌っています。
愛聴するのは トラック1唐獅子牡丹(高倉健) トラック2人生劇場(二葉百合子) トラック5網走番外地(高倉健)の三曲です。 高倉健は、全盛期の高倉健ですから、その昔、三番館でスクリーンに向かって「待ってました!」と声が掛かるのが頷けるオーラが漂います。 二葉百合子の歌唱は、手持ちの5種の<人生劇場>の中では最も風格があります。
所で、少し拘ってしまいたい欠点(?)があるのは<網走番外地>です。<網走番外地>のオリジナル盤というのは、文部科学省が放送禁止歌(!)にしてしまったので、ここで歌われているのは映画主題歌として映画の中で使われている方のバージョンです。文部科学省には文部科学省の“都合”があるのでしょうから致し方のない事ではありますが、無粋な事には違いがありません。メロディーの哀調は、少しオリジナル盤の方が上だと思いますが、映画バージョンの方も悪くありません。
一つ気になる事があるのは、4番まである歌詞のうちの3番の歌詞なのですが、短いので引用しますと「流れ・流れこの身を故郷の・うるむ灯りにおふくろが・消えて浮かんで又消えた・その名も網走番外地」というものです。イメージは伝わるのですが、言葉の繋がりがどこかおかしくて、落ち着いて聴けない時があります。
皆様は、どうでしょうか。(書き終わった後で、念のためと思ってドーナツ盤を探し出して歌詞を確認しました。ジャケット写真の高倉健に二十数年ぶりかで対面しました。目に映ったのが1966年の文字!あれから37年!あぁ・・・麦焼酎<二階堂>のテレビコマーシャルの気分)
(写真は、瑞来さんの20年余の血と汗と涙の結晶(?!)の装置です・・・・・みどり)
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