瑞来さんは、油彩画を書き始めた時から、油絵具はタ―レンス社の 「レンブラント絵具」 を使っています。
それが、製造元のオランダで、鉛を原料に使う “シルバーホワイト” (タ―レンス社では、フレークホワイトと呼ぶ) は溶解性鉛化合物である 鉛白を使用しているので、それが体内に入り、一定量を越すと人体に悪影響を及ぼすという理由で、数年前に、製造中止になってしまいました!
しばらくは、日本輸入元の岡山の画材屋さんの在庫を頼りにしていましたが、その在庫も底をつき、ついに先日、松山の展覧会に出品した 25号変型の作品で、使い切ってしまいました。
フレークホワイ製造中止のニュースを知ってから、色々と、他の “シルバーホワイト” の情報を収集していると・・・日本では、2007年に、「油一/YUICHI」
ブランドが、新しく立ち上げられていました。
これは、ホルベイン社と 東京藝術大学絵画科油画技法材料研究室が、産学共同調査研究ということで 「理想的な油絵具の研究」 の結果、ホルベイン社から発表された油絵具で、東京藝術大学ブランドの油絵具です。
発売当初は、単品販売はなく 30色13万円位で売り出され、後に単品販売が始まっても、シルバーホワイト (油一ブランドでは、レドホワイト(リンシード)と呼ぶ)
23ml 4300円余りでした。
瑞来さんは、去年あたりに、レンブラント絵具の フレークホワイトが底をついた時のための予備の絵の具として ホルベイン社の ヴェルネシリーズのシルバーホワイトを購入して、待機させていました。
今年の夏、F氏に頼まれた肖像画を描く時から、バックを描く時には この ヴェルネのシルバーホワイトを使っていましたが、瑞来さんは、使えば使うほど、不満がつのり (筆触り・艶・乾きの時間・発色etc.etc.) 「“ヴェルネ” ではどうにもならないよ」 と、立ち止まってしまいました。
そこで、「油一/YUICHI」ブランドを思い出し、インターネットで検索してみると・・・・・
何と 何と!
「最高級油絵具 【油一】 がリニューアル! 新仕様品は 定価が旧仕様の 約1/3?!」
これまでは 製品仕様の関係上、通常の生産ラインではなく、熟練工による手作業での充填等により、生産コストにかかる費用が 著しいものがありました。
しかし、仕様変更により 機械充填が可能となり、2013年10月 大幅な コストダウンが実現しました。
と出てきました。
何だか 運命的なものを感じて、すぐに インターネットで申し込みをしていたら、新しく開発された 「油一/YUICHI」 レドホワイト(リンシード)
20ml 1200円が、今朝、届きました。
早速、瑞来さんは使い始めていますが、使い勝手は どうでしょうか???
午前中使ってみた、最初の感想は、「タ―レンスに比べると 少し筆応えが落ちるけど、これなら実用上、問題が少ないだろう」 という発言でした。
どうにか合格で、めでたしめでたし でした。