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現在、中国の万年筆生産量は年間、9400万本に達するといわれます。しかし、最近の民間生産工場の勢いを見ますと、おそらく、公表されている数字以上の生産が行われているもではないかと感じます。イギリスやドイツのペン会社の生産工場を持つインドなどと比べても、比較にならないほどの生産数です。世界最大の万年筆生産大国と言えると思います。

中国には、国営メーカーとして公表されているだけで、12のメーカーが存在します。その他にも多くの民間ブランドが存在し、様々な万年筆が生産されております。
最大の公司は上海英雄、以下、上海永生、上海英雄朋水、上海英雄南京、邵 永久金筆、丹東金筆、蘭渓云山制筆、重慶金筆、武 大公、合肥先鋒金筆、哈尓 制筆、北京金星制筆となっています。

中国最大の筆記具メーカー英雄のみに注目しても、万年筆の総生産本数は年間約4800万本。
日本で生産される万年筆は年間約290万本です。中国から輸出される量や、日本の10倍といえる人口を考えても中国で消費される万年筆の量の多さには驚かされます。

高級万年筆の消費について注目いたしますと、英雄公司の高級ラインの生産割合が約2.6%なので、一年、125.1万本の高級万年筆が生産されています。高級な万年筆の価格はドイツ製やイタリア製と同じ価格帯で販売されております。その価格は、中国の平均月収の数倍と考えることが出来ます。

中国の人の平均収入と、販売量を考えますと、中国の人の万年筆に対する認識の高さがわかっていただけるかと思います。日本以上に万年筆に対する思い入れが大きいと感じますし、中国の日常用の通常万年筆の10倍以上の価格で販売される高級万年筆の価格から考えても、高級ラインは特別な存在であり、それなりの作りを備えていなければなりません。

現在の中国の万年筆生産は中国の景気の上昇、所得の上昇などと合い伴って、以前にもまして高級万年筆の生産に力が入っております。手作りの生産数の限定の特別なモデルなども、中国市場で見かけます。そのつくりは、最近のモンブランやペリカン、またま・・ビスコンティーやデルタ等にも全く引けを取らない、芸術性に富んだ物や、繊細なる工芸技術を駆使したものまで、そのつく、出来の良さにはため息がこぼれるほどの、美しさ、威厳、煌びやかさを持つ万年筆が存在いたします。

事実、私どもの店舗には中国製の高級万年筆とヨーロッパ製の超高級リミテッド万年筆が展示されております。多くの方が、これは・・すごいと、手にされるのはなぜか、中国製の万年筆が多いです。価格を見ますと、当然、ヨーロッパ製の十万を越える価格に驚かれますが・・。価格をお教えしないときは、中国製万年筆のほうが高価に見えると感じられるお客様も少なくございません。それが、現在の中国万年筆なのです。

書き味も、現在の中国万年筆は若干固めに作られておりますが、職人が1本づつ磨き上げ、最後にサインを入れるくらいの製品の滑らかさは、素晴らしいの一言です。
工作精度も、とても高いですし、当然、保証もしっかりしており、中国の高級製品に対する自信と誇りを感じます。